あかるいほうへ。

向かうといいなぁ、と、思うんだよ。
いつまでも泥に浸かっている身としては、さ。

大切なひとの大切なひとが大変なことに見舞われてしまって、大切なひとが心を痛めているのを知って、そう思ったの。
漫画的表現をするなら、足元に気づかないうちに真っ黒い穴が開いていて、そこからドロドロと暗い形の不確かなものが両の足にズルズル絡み付いて這い上ってくるような。奈落の底へ落ちてゆくような。
そんな恐怖や不安や何故自分や大切なひとがそんなことに?という憤りとか、なんかそういうのがごちゃ混ぜになった暴風雨に曝されているだろうことを思って、胸が詰まって。
自分、同じ立場の経験をしたのだから、もっといい言葉をかけられたんじゃないの?と思うのに、うまく言葉にできないまま。ただただ、胸が詰まる。
だから、そう。
あかるいほうへあかるいほうへ向かわれますように、祈っている。